思い出すとチョット泣ける話

お盆のこの時期になると思い出す事があります。


大した内容ではないかもしれませんし、
少し長い話なのですが、良かったら読んで下さい。
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自分の子が小学1年生の時の話ですので10年も前の話です。
夏休みも終盤でしたが、かねてから指の火傷を移植手術するために、
埼玉医大川越医療センターに入院していました

まだ幼すぎる事から、奥も同伴で泊り込みし、
自分も仕事の合間に毎日見舞いに行っていました。


無事に手術が終わり、一般病室に戻された日のことです。
空いていた息子のベットの隣に、
同じく小学1年の男の子がやはり同じく母親同伴で入院してきました。
子供が少なかったことも有り、同学年の子供、また親同士でもすぐに仲良くなりました。

埼玉医科大学川越医療センター 013-5




その子供が入院する事になった経緯を聞くと・・・


    家の近くのスーパーマーケットに家族と出かけ、
    少しだけ親が目を離している隙に、
    展示してあった自転車の回っている車輪に指を挟まれてしまったそうです・・・
    その子供が言うには、他の知らない子供がいたずらで、
    その子の指を入れさせたそうです・・・

    すぐに救急車を呼んだそうですが、お盆中のことも有り殆どの病院は休みで、
    やっと連絡が付いたこの病院も距離が離れているのと、
    帰省ラッシュの渋滞の影響で、
    病院に着くまで1時間以上も掛かってしまったそうです。

    病院では直に手術となったのですが、右手の人差し指の第一関節の所で、
    骨はおろか血管も全て切れてしまっていたそうです。

    半日にも及ぶ手術をしましたが、事故から時間が掛かり過ぎた事と
    何しろ小学1年生の小さな指では血管も細くて、
    辛うじて3本だけつなぐ事しか出来なかったとの事、
    後は、経過を見守るしか方法は無いとのことだったそうです。
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    奥曰く、朝晩の定期健診の時その子の包帯を外す度に、
    指先の色が肌色から黒に近い色に変色していくのが見えたそうです。  

    ただ、その子供は本当にハキハキと元気で、
    自分が見ても本当に怪我をしているのか?と疑いたくなる程、
    毎日元気で病院中に笑顔を振りまいていました。

    結果的に、指先は壊死してしまったため、
    切断する事になってしまいました・・・


    父親は「仕方ない」と割り切っていたんですが、
    母親の方はどうしても納得できずに、
    担当の医師に泣きながら「何とかなりませんか?」と
    嗚咽と絶叫と、何度も何度も訴えていました・・・


埼玉医科大学川越医療センター 014-1



丁度その時、自分の息子は退院したため、
その後の事は判らない状態でした。
自分にとっても奥にとっても、
その時の母親の姿がどうしても忘れられないでおりました。
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それから一年が経過し、術後の一年検診で偶然にもその親子に奥が再会しました。
奥が、その後の事を聞くと・・・

  母親 「最初は人差し指の先が無い事で、いじめれらはしないか、
      とても心配していたけどそれは無いみたい。
      鉛筆が持ち難いのや、洋服のボタンが止められないのとか
      生活面でいろいろ支障はあるけど慣れればどうにかなると思う」

      「それにうちの子は、物怖じしない性格だし、
      誰にでも明るく元気に振舞ってるから何とかなりそうと思う。」

      「初めの頃母親の私が毎日めげていたら
      『お母さん、僕は大丈夫だから!全然気にならないから!元気だそうよ!』
      って、逆に励まされちゃったのよ」

    奥 「それじゃ私も少しほっとしたわよ、
      ○○ちゃんは性格も明るいし、いつも元気だし、きっと大丈夫だよ」

  母親 「でもね・・・」
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      「いつもドタバタと家の中でも大騒ぎしている○○が、
      急に静かになる時があるの・・・
      どうしたのかな?と思ってそーっと覗いてみると、
      明かりも付けずに真っ暗な自分の部屋で、
      じーっと、無くなった指先を見つめている事があるの・・・」

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それを聞いた奥は病院の待合室で、
その母親と共にワーッって泣いてしまったそうです・・・



もう10年昔の話なのですが、毎年このお盆の頃になるとふと思い出します。
今はうちの子と同じなので高校2年生のはず、元気にやってるかな? ウン


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ノモ | URL | 2009.08.13 21:22
私にもこのお話よりレベルは低いのですが、小1の頃に思い出があります。
お盆に母の実家に帰省中、母の後ろで自転車に乗ってた所、ガガガと私の右足が車輪の中へ・・・。いまだに右足のアザを見るとそのときの痛さと母の動揺した顔が脳裏に浮かびます。
こちらの親子さんも元気にしてるといいですね。
まぁやぁ | URL | 2009.08.13 22:55 | Edit
私も昔、交通事故で三井病院に入院手術をした時の父母の心配した顔は忘れられません。
今でも右手首にごく軽い不具合がありますが、生活に支障が出るような不具合ではないですし、何時の頃からかまったく意識しない自分になっています。

あまりに辛い怪我ではありますが、その子も「意識しない自分」になれていたらいいな、と~ふと思いました。
inazuma | URL | 2009.08.14 09:14
ごめんなさい。いいコメントが浮かびません。

考えさせられました。
本人の気持ち。親御さんの気持ち。医師の気持ち。周囲の人の気持ち。
傷付けた側の子供の気持ち。

考える機会を与えてくれた事、感謝します。
旋風と用心棒 | URL | 2009.08.14 22:44
ノモさんへ

そうですね、本当に元気にしているといいなと思います。
自分も親の立場になって思うのですが、子の健康は何事にもかえがたいと思います。
旋風と用心棒 | URL | 2009.08.14 22:47
まぁやぁさんへ

そうですね、意識しないでいけるような強い人になってほしいですね。
人を思いやられる優しさを持った子供でしたので、変わらずにいてほしいと思います。
旋風と用心棒 | URL | 2009.08.14 22:49
inazumaさんへ

本当に優しい子でした。
多分、自分のことよりも親や周りの人の気持ちを優先するような優しい子です。
キット元気で、しっかりした子に成長していると信じます。
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